Cloud Penguins

Flying penguins in the cloud.

PagerDutyにProduct Evangelistとして入社しました

インシデント対応プラットフォームとして知られるPagerDutyに、Product Evangelistとして入社した。

www.pagerduty.co.jp

▲マスコットのペイジーくん

Evangelistを仕事にするよ

コミュニティ活動で知り合った人からは、「お、ついに本職になるんだね」と、あまり違和感なく受け入れられるんじゃないかなと思っている。むしろ、「今まではDevRelじゃなかったのか」とまで思われるかもしれない。そう、これまではPre-sales Engineerだったし、それより前はProfessional Serviceだったので本業におけるコミュニティ活動はあくまでもボランティアだったのだ。

逆に、自分と付き合いが長い人からすると「え、DevRel? おまえDevRelにはならないって言ってなかったっけ?」と驚かれるんじゃないかと思う。そう、自分はDevRelにはならねぇ!と公言していた時期もあったのだ。

テクノロジーを人に伝えるということ

なんだかんだで社会人生活も長くなってしまったのだが、十数年やってきて自分自身が何に対して情熱を注げるかというのが分かってきた。結局のところ、自分は「テクノロジーが大好き」であり、「よいテクノロジーがあるのならば、是非それを人に紹介して、その人が幸せになってほしい」というのがモチベーションの根源なんだなと。

そのモチベーションを仕事につなげる方法は複数のアプローチがある。

Professional Serviceのときは、テクノロジーを導入してくれたお客さんにガッツリと入り込んで、単にプロダクトを入れるだけではなくそれを使うチームから育てていくことで、価値を最大限に生かせるようにするという仕事をしていた。自分が分かりやすく伝えれば伝えるほどお客さんの理解も高まり、テクノロジーを生かす敷居が低くなり価値が生まれやすくなる。 自分はそういう技術を伝えるプレゼンが得意だと自負しているのだが、それはこのあたりの経験が生きている。この仕事は今でも自分にマッチした天職だと思っている。

前職ではPre-sales engineerだったが、これもまた違ったテクノロジーを伝える仕事のひとつだ。プロダクトを正しく、かつ魅力的に伝えないとそもそも買ってもらえない。最終的には買ってもらうというのが自分の評価になるのだが、それを成し遂げるためには、まずはプロダクトを語る。それも、単に機能を説明するだけでなくてそれが組織にどのような効果をもたらすのか。直接的なものから間接的なものまで、幅広くアピールするのが重要だ。

これも自分のスキルが生かせる仕事であり楽しかったのだが、最終的な評価は どれだけお客さんが幸せになったか ではなく どれだけ売り上げに貢献したか で下される。どれだけお客さんがプロダクトによって幸せになったかは副次的なものであり、そこにジレンマを感じることもあった。

じゃあEvangelistはどうかというと、 どれだけテクノロジーを伝えたか=自分の評価 となるポジションなので、その点においてはうってつけのポジションだといえる。

じゃあなぜDevRelにはならないと公言していたのか

シンプルな話、 かつてDevRel関連で嫌な思いをしたから の1点に尽きる。結構前の話なので掘り返しはしないのだけど、ユーザーへのリスペクトが欠ける対応をされたので、ああいうのはちょっとなぁ・・・となってDevRelを敬遠するようになったのだった。

ただ、それから数年。CloudNative DaysやPaaSJP、Platform Engineering Meetupなどのイベントを自分で主催し、さまざまなDevRel職の方と接する機会が増えてきた。結果として、「あのときはどうも例外に当たっただけで、ほとんどのDevRelの方は真剣にユーザーと向き合っている」ということが分かってきた。

最近ではかわまたさんを中心にDevRel Guildというコミュニティが発足し、活発な情報交換がなされている。

自分も本業の傍ら技術広報的な役割を担うことも増えていたことから、じゃあこれをメインの仕事にしてもいいんじゃないか?と思い始めたタイミングで今回の採用の話が転がりこんできたという流れだ。

入ってみてどうだったか

まだ2日しか経っていないので、プロダクトについてはこれから数週間かけてしっかりとキャッチアップしていく。ただ、現段階で確実にいえることは「本当に面白いプロダクトだな」ということ。

自分もそうだったし世の中からの見え方もそうだと思うが、PagerDutyとは「障害があったら叩き起こしにくるやつ」という認識をされている。それは間違っていないし、プロダクトの中心はそういったIncident Responseの機能だ。

だが、今はそれだけではない。AIによって賢くフィルタリングしてくれる機能、自動で背景情報を提供してくれる機能、イベントに応じて処理を自動化する機能など、めっちゃ便利な機能がたくさんある。

www.pagerduty.co.jp

ポストモーテムを自動で作成してくれる機能まである。自分が現場でプラットフォームを運用しているときに、これがあったらどれだけ楽になったことか・・・

support.pagerduty.com

他にも活用できたら素晴らしい機能がたくさんあるようで、何はともあれまずは自分で触ってみて学習していかないとなと。自分に課されたミッションは、こういった機能を 自分の言葉で 発信していくこと。できるだけ早く役に立つ話ができるよう務めたいと思う。