Cloud Penguins

Flying penguins in the cloud.

ミートアップ運営や配信チームで活用する秘密基地を作った

いくつになっても秘密基地には憧れるもの。

ということで今回は、自分たちの好きなことに活用出来る秘密基地を作った話。

配信支援活動の拡大

それでも僕らがイベントのライブ配信を続ける理由 という記事を書いたのが約一年半前。 jaco.udcp.info

CloudNative Daysというカンファレンスの配信を担っていたチームが独立して、EMTEC という名前でさまざまなイベントの配信を支援するようになったのがちょうどその頃。

なぜ自分たちがイベントの配信をしているのかはその記事を読んでいただくとして、そこから一年半で多くのイベントに携わってきた。

ウェブサイトも出来たし、多くの仲間もできた。今やEMTECは10人を超える規模になっている。みんなそれぞれ本業は持っているが、空いた時間で活動している。

emtec.tv

参加出来るメンバーでそれぞれ所持している機材を持ち寄り、その時々で異なる構成を会場現地で組み、配信を行うというスタイルだった。プライベートで活動する以上、こういう形態を取らざるを得ない。

しかし機材というものは中々に重たい。正確に言うと、機材よりもケーブルが重たい。配信において無線は信頼できないため有線を主体とした構成になるのだが、HDMIにSDI、LANケーブルにXLR、USB...。これらをでっかいバッグに詰め込んで会場にいくわけだ。しかもケーブルは消耗品なので、ある程度のバックアップも必要だ。 さらには「他のメンバーが持ってくるだろうから自分はもって行かなくても良いだろう」という考えがダブってしまって誰もそれを持ってきてない、という事故を防ぐために、多少の重複が発生する形で持ち寄ることになる。

場合によっては数十m必要なこれらのケーブルと機材を持ち運ぶと、あっというまに20kgを超える重さになってしまう。メンバーそれぞれが重たいバックを引きずって会場に行き、また片付けて家に戻る。好きでやっていることとはいえ、なかなか気合いが必要だ。

▲ 北海道のイベントに機材を運んでいる様子。HEAVYタグを付けられるのも毎度のこと

小規模なイベント、あるいは大規模であっても年に1,2回であればそれでもいいのだが、活動が大きくなるにつれこの負担は無視出来ないレベルになっていった。

メンバーが住んでいる場所が離れているのも問題だ。都心に近いメンバーであればタクシーに詰め込んで移動もできるが、近郊となるとそれも難しい。クルマを所持していればどうにかなるが、それでもやはり大変なのには変わりない。

このあたりの問題を解決するとなると、都心でアクセスの良い場所にまとめて機材・ケーブルを保管するしかなさそうだった。

イベントの法人化と規模の拡大

Platform Engineering Meetup、そしてPlatform Engineering Kaigiといった、自身が関わるミートアップ、カンファレンスも規模が大きくなってきた。イベントの開催だけでなく、本を作って技術系同人誌即売会で頒布したり、商業誌のレビューを引き受けたり、IT系のWeb媒体への寄稿なども行うようになってきた。

techbookfest.org

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そうなると困るのがお金周りだ。任意団体としての活動だと、いったん誰かの名義で受け取らざるを得ない。しかしそれは信用の問題もあるし、個人の所得が望まない形で見かけだけ増えてしまうという問題もある。そのため、一般社団法人クラウドネイティブイノベーターズ協会という法人を作って活動することにした。

バーチャルオフィスで登記を行っているが、バーチャルではなくちゃんとした住所にしたほうが便利だなと感じるケースがしばしばあった。なので、こちらもやはり拠点が欲しいという状況になっていた。

部屋を借りて秘密基地を作った

そこで借りたのか、今回作った秘密基地こと「EMTEC Studio」だ。

五反田駅徒歩3分というアクセスの良い場所にある2Kの部屋だ。片方の部屋を執務スペース、もう片方を撮影や配信に使えるスタジオにしていく想定だ。

▲ 執務スペース

▲ スタジオスペース

レイアウトや設備は試行錯誤中。あれもこれもやってみたい気持ちはあるけど、限られたスペースで有効に活用出来るようなバランス取りをしながら部屋作りをしていく必要がある。

開設してまだ1ヶ月も経っていないが効果は絶大。最近開催したPlatform Engineering meetupでは、配信だけでなく書籍の先行販売を行ったが、その際の大量の段ボールも部屋があったことでモノのやり取りがとても楽だった。

また、自分たちだけでは調達しづらい、もしくは購入では採算が取れない機材・ケーブルはレンタルをするのだが、レンタル品受け取り時の検品や返却時のチェックは地味ながらも大変手間のかかる作業だ。これまでは会場で限られた時間でいそいそと作業をしていたが、部屋ができたことで前日に余裕を持って行えるようになった。

▲ 作業風景。検品と検証を同時にやっているので足の踏み場もない状態だけど、普段はちゃんと片付いてるよ

近所にはカーシェアがタイムズ・三井の両方揃っているし、トヨタレンタカーもある。タイムズにいたっては本社が徒歩数分ということで台数も非常に多く、クルマが必要なときに借りられないということはほとんど無さそうだ。コンビニも飲食店も充実しているし、ユニクロも無印もある。深夜どうしても必要なものが出てきたらドンキもある。五反田めちゃ便利じゃん・・・

まあ、「五反田らしい」建物もちらほらあるのだが、区画が分かれているためあまり気にならない。

機材置き場だけでなく、メンバーの交流や技術的な実験が出来る場に

せっかくこれだけの場所を確保できたのだから、今後積極的活用していきたい。単にアクセスの良い場所にある物置になってはもったいない。

「秘密基地」としての快適性も重視しており、普段過ごしていて居心地の良い空間になっている。自宅よりも集中できる空間として活用しているメンバーもいたりする。

今後回線周りが整ったら、オンラインのイベント配信なども行う予定だ。一般に貸し出すということはしないが、メンバーの誰かが関与しているイベントであれば、配信用途に使って貰うことも可能なので気になった方は声をかけて欲しい。